2010-01-01から1年間の記事一覧

内閣官房と外交について(その18)

先週の金曜日に防衛計画の大綱が閣議決定されました。 いわゆる、防衛大綱です。 同時に中期防の閣議決定されました。 まだ見ていない人のためにリンクを貼っておきます。 平成23年度以降に係る防衛計画の大綱 中期防衛力整備計画(平成23年度〜平成27…

内閣官房と外交について(その17)

防衛大綱は報道によると来週閣議決定のようです。 報道を見る限り、武器輸出三原則を変えるかどうかが一番重要なようですが、実際そうではない気がします。 武器輸出三原則は閣議決定で決められているので、閣議決定を一回やれば簡単に変えられるんですから…

内閣官房と外交について(その16)

防衛大綱について。 防衛大綱に日本版NSCの設立を入れてほしいというのは今までの記事で私は何回も書いてますが、今回は「そもそも論」をしようかと。ネットのニュースを見ている限りでは、今回の防衛大綱で一番重要だとされているのが、武器輸出三原則の改…

内閣官房と外交について(その15)

民主党の防衛大綱への提言に国家安全保障室が明記され、決定されたようなのでそれについてでも。 もう「内閣官房と外交について(その13)」にも書いてあるので、その辺は省いて、スタッフについて書くとしますか。民主党の提言だと、外交、安全保障、経済…

内閣官房と外交について(その14)

民主党が提案している、国家安全保障室に採用するスタッフの問題の問題について書こうと思ったのですが、今問題になっている危機管理の問題についてでも。報道を見ていると、政府全体の危機管理体制がだめだという風になっていますが、実際どうなっているの…

内閣官房と外交について(その13)

韓国と北朝鮮で一悶着あっていますが、それは正確な情報がないことには、いくら騒いでも何も始まりませんので、とりあえず置いておきます。まずは、情報。そのためにも政府全体で情報を集約する機能を強化しないと。防衛大綱は来月、閣議決定されるわけです…

内閣官房と外交について(その12)

防衛省・自衛隊が、アフガニスタンに医官を派遣しようとしていますが、今回はその話題。 まず、現状の日本のアフガニスタン支援ですが、外務省が主導してやっている一方で、内閣官房にも、アフガニスタン支援検討会議があり、こちらは政府一体となってアフガ…

内閣官房と外交について(その11)

尖閣のビデオが流出して以来、ニュースを見ていると官房長官が秘密保護法制の強化を叫んでいるのがよく流れます。 ご存じのとおり現在、防衛省の防衛秘密等は別ですが、基本的には国家公務員法で守秘義務違反は定められており、それは懲役1年以下か、50万…

内閣官房と国家戦略局について(その2)

報道を見ていると、国家戦略室の役割が決定したようです。 役割としては、「政策提言」と「調整機能」だそうですが、これは正に内閣法の中に書いてある内閣官房の役割です。内閣法には「企画立案及び総合調整」の事務は内閣官房が行うことになっています。 …

意思決定および情報についての尖閣問題

報道を見れば、わかるとおり、尖閣の問題は一気にヒートアップしています。 中国側は、本気で思っているのか別にして、強硬な手段をとろうとしていますし、日本側は、どうにかしてこの事態を打開しようとしています。 で、どのメディアを見ても、日本が中国…

内閣官房と外交について(その10)

内閣官房といいますか、官邸にアフガニスタン支援室を作ると先月、官房長官が発表しましたが、なぜか内閣官房のHPを見ても未だに作られた形跡が全くありません。 どうなっているのでしょうか? 民主党の代表選挙でそれどころではないということでしょうか? …

内閣官房と外交について(その9)

8月に内閣官房にアフガニスタン支援室を作るという話がありましたが、本日現在では内閣官房のHPにはその室が載ってはいません。 それはいいとして、官邸HPを見ると、8月31日に、官邸でアフガニスタン支援検討会議が開かれたようです。 さて、問題は管総…

内閣官房と外交について(その8)

日本のNSCの在り方について書こうと思ったわけですが、ネットを見ていると日本の官邸と外務省の関係の考察のために役に立つような面白い記事が見つかりましたのでそちらでも。情報機関モサドと外務省のバトルが勃発 http://www.newsweekjapan.jp/stories/wor…

内閣官房と外交について(その7)

早く日本版NSC、つまり日本版国家安全保障会議みたいなのがずっと必要だと書いていたら、産経のネットニュースに出ましたね。「日本版NSC」再検討 首相、代表選へ安保重視打ち出す http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/100829/plc1008290129001-n1.…

内閣官房と国家戦略局について

表題のとおりです。 この2つの関係はどういう関係にあるのかということです。 内閣官房のHPの組織図を見ればわかりますが、現在、国家戦略室は内閣官房副長官の下にあります。 http://www.cas.go.jp/jp/gaiyou/sosiki/index.htmlこの国家戦略室と内閣官房の…

内閣官房と外交について(その6)

福山哲郎内閣官房副長官が、アフガニスタン支援室を官邸に置くと、本日の日曜討論でいったらしいですが、そうするのだとすれば、官邸のどこに置くのかが次に問題になります。 常識的に考えれば官邸に置くということは、つまり内閣官房におくということになり…

内閣官房と外交について(その5)

民主党が衆議院で勝利してからもう1年になります。 当初の目標を振り返ってみますと、やはり目玉は脱官僚依存でした。 その脱官僚依存を達成するために、目標に掲げたのは、「官邸主導」ということです。 この目標を具体化するために、例の国家戦略室を作っ…

参議院選について

参議院選ですが、これでまた、ねじれ国会が発生します。前回は2007年でしたから、約2年間ねじれていましたが、今回はこれから3年間ねじれ国会が続きます。 となると、おそらく国会の意思決定は遅れに遅れるはず。そうすると、国民は国会は何をやってい…

内閣官房と外交について(その4)

以前から書いていますが、もう普天間は内閣官房がとりまとめることが確定しました。あれだけ官房長官が前面に出ていますから。 ただ日米関係は、普天間だけではないのは事実。たとえば、韓国の哨戒船の沈没事案はどうも北朝鮮がやったんじゃないかということ…

内閣官房と外交について(その3)

このシリーズも3回目。 普天間問題は、外務省、防衛省が単独でどうにかしようしてもどうしようもないレベルに来ています。この間からそうでしたが。 そこで調整能力を持つ、内閣官房がどれだけ頑張るかがこれからを決めるでしょう。 で、問題になるのは内閣…

内閣官房と外交について(その2)

内閣官房と外交について(http://d.hatena.ne.jp/Neorealist/20091017)で、重要な問題はこれからどんどん内閣官房に持ってこられるようなことを書きましたが、普天間の問題は、やはり内閣官房に持ってこられましたね。これぞ官邸主導。 これからますます重…

徒然に思うこと

あけましておめでとうございます。 今年もよろしくお願いします。来週の月曜から150日間という長い通常国会が始まりまして、おそらく月曜は質問主意書がとんでもない数連発され、部署によっては一週間ほど家にほとんど帰れないというところも発生するので…