内閣官房と外交(安全保障)について(その40)

前回から1年以上、間が空いてしまいましたが、読者の方はいらっしゃるでしょうか。 さて、今回は現在公開中の映画をお勧めします。 それは「シン・ゴジラ」です。 内閣官房と外交(安全保障)と関係ないだろ、とお叱りを受けそうですが、ご覧になればわかる…

内閣官房と外交(安全保障)について(その39)

前回の続きです。 内閣サイバーセキュリティセンターは、どういう働きをしているのかということです。 中央省庁の組織の所掌事務は、法律または政令で決められていますので、まずはそれを見てみましょう。 内閣官房組織令(昭和三十二年七月三十一日政令第二…

内閣官房と外交(安全保障)について(その38)

さて二年ほどご無沙汰しておりましたが、久々ぶりに。 国家安全保障会議も名実ともに我が国の国家安全保障の決定機関になってきました。ところで、世間を今一番にぎわせているのは日本年金機構に対して、サイバー攻撃が行われ個人情報が流出したという事件で…

内閣官房と外交について(その37)

このシリーズを書いてきて今更ながら思ったのですが、題名は「内閣官房と安全保障について」の方が正確なのかもしれません。で、待ちに待っていた、国家安全保障会議の概要が発表されました。 で、以下はネットニュースからの引用です。NSC法案の要綱概要…

内閣官房と外交について(その36)

さて、国家安全保障会議、通称、日本版NSCについてです。 もう安全保障会議設置法の改正法案提出まであと一歩です。 で、当然のことながら、新聞からの引用です。日本版NSC、閣僚に情報提供を義務づけ…素案 政府の外交・安全保障政策の司令塔となる国…

内閣官房と外交について(その35)

日本版NSCについて、新聞を読んでいるとどうも皆さん情報の収集分析について力点を置いているような気がするので、その点でも。 内閣における情報収集、分析はどこがやるかというとそれは、みなさんご存じの内閣情報調査室が行うわけです。 問題は日本版NSC…

内閣官房と外交について(その34)

日本版NSC設置法案が、今通常国会に提出されるとの報道がありましたが、その後特段音沙汰がありませんが、内閣官房副長官補(安全保障・危機管理担当)付の部署では、こつこつ内閣法制局と調整をしているのでしょう。原案は、第一次安部内閣のときにできてい…

内閣官房と外交について(その33)

日本版NSC設置法案をどうも明日から始まる通常国会に提出するようですね。安倍首相:危機管理「官邸に集約」…本紙インタビュー ◇NSC法案、通常国会提出も 首相は「一元的に情報を集め、的確に分析し、政策を立案する。情報機関にどういう情報を集めるべ…

内閣官房と外交について(その32)

速報を見る限りでは、自民党の大勝で、民主党の大敗で、維新の会がそこそこってところでしょうか。 で、テーマは内閣官房と外交というこのブログではおなじみのテーマですが、自民党は、公明党と組むよりも維新の会と汲んだほうが外交安全保障政策はうまくい…

内閣官房と外交について(その31)

民主党の公約も出ましたので、それについての批評でも。当然、分野は外交、安全保障です。 3年間政権を担当して色々現実が分かったのもあってか、外交、安全保障分野は現在の政策の継続しか書いていません。 現実的といえば現実的です。 自民党同様に、普天…

内閣官房と外交について(その30)

私の想像よりも早く総理が衆議院を解散してしまいましたが、それはもう変えようがないので、これからのことでも。自民党の公約は賛成と反対の嵐ですが、その中に、このブログでは何回も言及している国家安全保障会議の設置があります。 これは現在の安全保障…

国会議員について(その1)

田中真紀子文部科学大臣が大学認可について、報道されていることは誰でも知っていますが、今日はその話でなく、この方が政策について考えてみたいと思います。 そこで、彼女のホームページをグーグルで検索してみたところ、どこにもHPが見当たらない!! い…

内閣官房と外交について(その29)

またまた時間が空いてしまいましたが、もしかしたら読んでくれる人がいるかもしれないと信じて書きます。日本はなぜ開戦に踏み切ったか―「両論併記」と「非決定」 (新潮選書)作者: 森山優出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2012/06/01メディア: 単行本 クリッ…

内閣官房と外交について(その28)

かなり間が空いてしまいましたが、標記についてです。 まずは報道記事を。Jアラート作動なし 総務大臣「内閣官房の責任」 北朝鮮のミサイル発射で、自治体や国民に瞬時に情報を伝える全国瞬時警報システム「Jアラート」を作動させなかったことについて、川端…

インテリジェンスについて(その11)

昨年、インテリジェンスについて(その10)で書いたとおり、「インテリジェンス 国家・組織は情報をいかに扱うべきかを」を買って読んだので、書評でも。インテリジェンス―国家・組織は情報をいかに扱うべきか (ちくま学芸文庫)作者: 小谷賢出版社/メーカ…

内閣官房と外交について(その27)

新年あけましておめでとうございます。 読者の皆様、今年もよろしくお願いします。そういうわけで、表題に関するもので大きなニュースとしては、年末の内閣危機管理監と内閣情報官の交代が挙げられるでしょう。 以下、時事通信から引用。内閣危機管理監に米…

インテリジェンスについて(その10)

書評ではないのですが、来月発売される本の紹介でも。 小谷賢氏が「インテリジェンス 国家・組織は情報をいかに扱うべきか」をちくま学芸文庫から出すようです。インテリジェンス―国家・組織は情報をいかに扱うべきか (ちくま学芸文庫)作者: 小谷賢出版社/メ…

内閣官房と外交について(その26)

日本版NSC(国家安全保障会議)についてのニュースがあったので書きます。日本版NSCへ作業チーム=官邸の外交機能強化−民主民主党の内閣部門会議は10日の会合で、外交・安全保障政策に関する首相官邸の機能強化に向け、日本版「国家安全保障会議」(…

インテリジェンスについて(その9)

6月にLowenthal, Mark Mの「Intelligence: From Secrets to Policy」の第4版の邦訳が出ましたが、ネットを見ているともう第5版が出る模様です。Intelligence: From Secrets to Policy作者: Mark M. Lowenthal出版社/メーカー: CQ Press発売日: 2011/12/06…

インテリジェンスについて(その8)

インテリジェンス関係の今年の新刊で最も話題になったのは、下記のマーク・M. ローエンタールの書籍でしょう。インテリジェンス―機密から政策へ作者: マーク・M.ローエンタール,Mark M. Lowenthal,茂田宏出版社/メーカー: 慶應義塾大学出版会発売日: 2011/05…

内閣官房と外交について(その25)

非常にひっそりとしたニュースといいますかネットで検索すると、TBS以外どこも報道していないようですが、日本版NSC(国家安全保障会議)構想が始動し始めたようです。官邸に「日本版NSC」設置へ協議 「野田政権は東日本大震災への対応の反省を踏まえて、…

書評について(その2)

前回から間が空きましたが、また再開です。三省堂 英語イディオム・句動詞大辞典作者: 安藤貞雄出版社/メーカー: 三省堂発売日: 2011/07/01メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 30回この商品を含むブログ (3件) を見る前回、上記の事典を紹介しましたが、そ…

書評について(その1)

書評論ではなく、いい本の紹介をします。いつも政治系では能がないので、他の分野を紹介します。まずは、理数系で2冊ほど。数学の道しるべ―研究者の道とは何か作者: 数理科学編集部出版社/メーカー: サイエンス社発売日: 2011/05/01メディア: 単行本 クリッ…

内閣官房と外交について(その24)

ネットニュースになっていますが、内閣官房副長官補(安全保障・危機管理担当)が、現在の西川徹矢内閣官房副長官補から桜井修一防衛省運用企画局長に代わるようです。 人が代わり、また防衛大綱にあった首相の補佐機能としての内閣官房の機能強化を目指す時…

内閣官房と外交について(その23)

今回は内閣官房についてであり、実は外交はあまり関係ないといえば関係ないのですが、本質的にはその外交への内閣官房の役割につながりそうな話ですから、このシリーズ物で行きます。さて福島第1原発がどうしようもない状態なのはだれもが知っていますが、…

内閣官房と外交について(その22)

内閣官房と外交について(その19)でも書きましたが、より詳しく自衛隊の海外派遣についてでも。以前、書いたときは、PKOによる自衛隊の海外派遣と、イラクと補給支援活動による海外派遣について書きましたが、今回は、海賊対処による自衛隊の海外派遣につ…

内閣官房と外交について(その21)

アフガニスタン支援検討会議について。 以前、もう1年前になりますが、内閣官房と外交について(その6)で書きましたが、この支援検討会議はどうも第1回をやった後全く開かれていないようです。 東日本大震災でそれどころではないということでしょう。 た…

インテリジェンスについて(その7)

東京電力福島第1原発の事故は誰もがご存じのとおり、もう大変な状況です。 で、その検証の本はこれからどんどん出てくるのでしょうが、おそらく、それらには何が原因で、このような状況になったのかが論証されることでしょう。 NHKスペシャルではもう放送さ…

インテリジェンスについて(その6)

神保町の三省堂書店には、「インテリジェンス 機密から政策へ」が大量に山積みされていましたが、 この日本のインテリジェンスの大学での講義を根本的に変えてしまうかもしれない、 この教科書の発売ならそれくらいあってもいいかもしれません。 内容を見れ…

インテリジェンスについて(その5)

今回は書籍の紹介。 なんとついに慶応義塾大学出版会から、「インテリジェンス 機密から政策へ」が出版されます。 この本はインテリジェンスの教科書としてはダントツに有名な本で、インテリジェンスに興味ある人は絶対に必要となる本。 この本に限らず、慶…