内閣官房と外交について(その35)

日本版NSCについて、新聞を読んでいるとどうも皆さん情報の収集分析について力点を置いているような気がするので、その点でも。
内閣における情報収集、分析はどこがやるかというとそれは、みなさんご存じの内閣情報調査室が行うわけです。
問題は日本版NSC内閣情報調査室の所掌の分担です。
米国を見れば、NSCが情報の要求を出し、CIAが情報を供給しています。
米国をまねるとするならば、日本版NSCは政策機関として、内閣情報調査室が情報機関になるということです。
そうだとすると、どうも、今、報道で出ている、NSCに情報の収集、分析能力をつけるというのは、変な話になります。確かに、政策を作る人がただ情報の要求だけして、自身では全く情報収集、分析をしないというのはありえませんし、そうだとすれば、浅い理解で政策を作るということになり国家の安全保障政策を作る者としては非常に危険です。となると、積極的に日本版NSCに情報収集、分析能力を身に付けさせるというよりも、まずは内閣情報調査室に情報収集、分析の能力及び法的権限をつけるのが先決のような気がします。
勿論、中の人なんてそれくらいのこと知っているんでしょうが、あまりに、日本版NSCが情報収集分析をするという報道が多いので、書きました、