2011-01-01から1年間の記事一覧

インテリジェンスについて(その10)

書評ではないのですが、来月発売される本の紹介でも。 小谷賢氏が「インテリジェンス 国家・組織は情報をいかに扱うべきか」をちくま学芸文庫から出すようです。インテリジェンス―国家・組織は情報をいかに扱うべきか (ちくま学芸文庫)作者: 小谷賢出版社/メ…

内閣官房と外交について(その26)

日本版NSC(国家安全保障会議)についてのニュースがあったので書きます。日本版NSCへ作業チーム=官邸の外交機能強化−民主民主党の内閣部門会議は10日の会合で、外交・安全保障政策に関する首相官邸の機能強化に向け、日本版「国家安全保障会議」(…

インテリジェンスについて(その9)

6月にLowenthal, Mark Mの「Intelligence: From Secrets to Policy」の第4版の邦訳が出ましたが、ネットを見ているともう第5版が出る模様です。Intelligence: From Secrets to Policy作者: Mark M. Lowenthal出版社/メーカー: CQ Press発売日: 2011/12/06…

インテリジェンスについて(その8)

インテリジェンス関係の今年の新刊で最も話題になったのは、下記のマーク・M. ローエンタールの書籍でしょう。インテリジェンス―機密から政策へ作者: マーク・M.ローエンタール,Mark M. Lowenthal,茂田宏出版社/メーカー: 慶應義塾大学出版会発売日: 2011/05…

内閣官房と外交について(その25)

非常にひっそりとしたニュースといいますかネットで検索すると、TBS以外どこも報道していないようですが、日本版NSC(国家安全保障会議)構想が始動し始めたようです。官邸に「日本版NSC」設置へ協議 「野田政権は東日本大震災への対応の反省を踏まえて、…

書評について(その2)

前回から間が空きましたが、また再開です。三省堂 英語イディオム・句動詞大辞典作者: 安藤貞雄出版社/メーカー: 三省堂発売日: 2011/07/01メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 30回この商品を含むブログ (3件) を見る前回、上記の事典を紹介しましたが、そ…

書評について(その1)

書評論ではなく、いい本の紹介をします。いつも政治系では能がないので、他の分野を紹介します。まずは、理数系で2冊ほど。数学の道しるべ―研究者の道とは何か作者: 数理科学編集部出版社/メーカー: サイエンス社発売日: 2011/05/01メディア: 単行本 クリッ…

内閣官房と外交について(その24)

ネットニュースになっていますが、内閣官房副長官補(安全保障・危機管理担当)が、現在の西川徹矢内閣官房副長官補から桜井修一防衛省運用企画局長に代わるようです。 人が代わり、また防衛大綱にあった首相の補佐機能としての内閣官房の機能強化を目指す時…

内閣官房と外交について(その23)

今回は内閣官房についてであり、実は外交はあまり関係ないといえば関係ないのですが、本質的にはその外交への内閣官房の役割につながりそうな話ですから、このシリーズ物で行きます。さて福島第1原発がどうしようもない状態なのはだれもが知っていますが、…

内閣官房と外交について(その22)

内閣官房と外交について(その19)でも書きましたが、より詳しく自衛隊の海外派遣についてでも。以前、書いたときは、PKOによる自衛隊の海外派遣と、イラクと補給支援活動による海外派遣について書きましたが、今回は、海賊対処による自衛隊の海外派遣につ…

内閣官房と外交について(その21)

アフガニスタン支援検討会議について。 以前、もう1年前になりますが、内閣官房と外交について(その6)で書きましたが、この支援検討会議はどうも第1回をやった後全く開かれていないようです。 東日本大震災でそれどころではないということでしょう。 た…

インテリジェンスについて(その7)

東京電力福島第1原発の事故は誰もがご存じのとおり、もう大変な状況です。 で、その検証の本はこれからどんどん出てくるのでしょうが、おそらく、それらには何が原因で、このような状況になったのかが論証されることでしょう。 NHKスペシャルではもう放送さ…

インテリジェンスについて(その6)

神保町の三省堂書店には、「インテリジェンス 機密から政策へ」が大量に山積みされていましたが、 この日本のインテリジェンスの大学での講義を根本的に変えてしまうかもしれない、 この教科書の発売ならそれくらいあってもいいかもしれません。 内容を見れ…

インテリジェンスについて(その5)

今回は書籍の紹介。 なんとついに慶応義塾大学出版会から、「インテリジェンス 機密から政策へ」が出版されます。 この本はインテリジェンスの教科書としてはダントツに有名な本で、インテリジェンスに興味ある人は絶対に必要となる本。 この本に限らず、慶…

インテリジェンスについて(その4)

今回の東日本大震災の福島の原発についてはどうしても官邸、経済産業省(原子力保安院)及び東京電力の情報共有がうまくいかず、滅茶苦茶になっているのは誰もがご存知のとおりですが、こういうときにいまさらですが利用すべきはインテリジェンスの理論。 結…

国会について(その1)

国会ですが、国会議員が質疑をするのは分かりますが、この計画停電を行っている時期に、なぜ夜に質問通告をする議員がいるのかは理解できません。 夜にレクをする議員は、停電のことを知らないのでしょうか? といいますのも、たとえば、夜の7時に質問通告…

インテリジェンスについて(その3)

立花書房から警察官僚の小林良樹さんが「インテリジェンスの基礎理論」を発売するのは以前、記事にしましたが、北岡元さんの新刊を忘れていました。[速習!]ハーバード流インテリジェンス仕事術 問題解決力を高める情報分析のノウハウ速習!ハーバード流イ…

内閣官房と外交について(その20)

内閣官房長官が先週、発表したようですが、防衛大綱に書かれた首相への助言や情報収集をする機関の設立のための検討チームが設置されたようです。日本版NSC創設も視野に調査 政府が検討チーム発足国家安全保障に関する内閣機能強化の検討について(首相官…

インテリジェンスについて(その2)

前の官房長官の置き土産なのかもしれませんが、秘密保護法についての会議も議論が少しずつ深まってきているようです。「特別秘密」の範囲を議論 公務員の情報漏洩罰則強化策で政府有識者会議さて内容を見ると国の公共安全に関する情報ということになっており…

インテリジェンスについて(その1)

インテリジェンスといえば我が国では理論の研究はほとんどされていませんが、その中でもトップを走っているのは、有名どころでいえば、北岡元さんと小谷賢さんでしょうか。片方は外務官僚で片方は防衛研究所の研究員です。 前者の代表作は「インテリジェンス…

内閣官房と外交について(その19)

内閣官房と外交についてですが、もう19回目です。 で、今回は、内閣官房と内閣府の関係についてでも書きます。 すべての関係を書くのではなく、自衛隊の海外派遣についてです。 内閣官房には、内閣官房副長官補(安全保障・危機管理担当)がおり、今は、西…

新年

明けましておめでとうございます。 今年もよろしくお願いします。このブログに読者がいるのか分かりませんが、新年のあいさつはしておくのが常識というものでしょう。で、本年のニュースを見ていると、総理の記者会見がネットに出ています。「国会質問は24…